特殊車両などの東京都での行政手続きについて行政書士が詳しく解説

コラム

特殊車両などの東京都での特車申請などの行政手続きについて行政書士が詳しく解説します。東京都内を通行する特殊車両の手続きは、通行する道路の管理者によって異なります。実務上はオンライン申請が中心ですが、例外もあります。それでは詳しく解説します。

特殊車両通行許可

特殊車両の手続きは、通行する道路の管理者によって異なりますが、原則として道路管理者ごとに許可が必要になります。特殊車両通行許可は、道路法(第47条の2)に基づいており、その道路を管理している「道路管理者」から許可を受ける必要があります

令和4年4月1日現在で、東京都における道路は、総延長約2万4,741km(うち都道は総延長約2,370km)で、総面積は約190.31km2(うち都道は総面積約46.30km2)となっています。

実は、東京都では、区市町村道が全体の88.8%、都道は9.6%、一般国道は、1.4%、高速道路が0.2%と圧倒的に区市町村道が多くなっています。

参照元 東京都建設局
https://www.kensetsu.metro.tokyo.lg.jp/road/kanri

  • 道路管理者は次のように分かれます。
    • 国道(直轄国道) → 国(地方整備局)
    • 都道府県道 → 都道府県
    • 市町村道 → 市町村

つまり、市町村道だけを通る場合は、その市町村への申請が必要になります。

都道(東京都が管理する道路)を通る場合

東京都が管理する道路(いわゆる「都道」)は、東京都が道路管理者です。

ただし、現在は国土交通省が運用する特殊車両通行許可オンライン申請システム(特車オンライン)で電子申請するのが一般的です。都道のみの通行でも、通常はオンラインで申請できます。

国道(直轄国道)を通る場合

東京都内でも、国が管理する直轄国道があります。この場合の道路管理者は国(関東地方整備局)です。こちらも基本的に特車オンラインで一括申請できます。

区道・市道を通る場合

東京都には23区(特別区)・市部(八王子市、立川市など)・町村部があります。

区道・市道は、それぞれの区・市町村が道路管理者です。多くは特車オンラインに参加していますが、一部の道路や特殊管理道路では個別協議が必要になることがあります。

警察の手続き

通行許可(道路法)とは別に、道路交通法上の「道路使用許可」が必要になるケースがあります。東京都の場合は警視庁が管轄になります。

例えば、夜間通行で交通整理が必要な場合、通行方法に特別な規制がある場合、工事を伴う場合などは、管轄警察署への申請が必要です。

通行許可(道路法)は道路管理者ですが、道路使用許可(道路交通法)は警察署です。たとえば、誘導車を伴う大規模通行、夜間一時的な交通規制などは警察手続きが必要になる場合があります。

東京都の港湾道路

東京都の港湾道路(臨港道路)で特殊車両(制限外車両)を通行させる場合、道路法ではなく港湾法に基づく管理となるため、国土交通省ではなく、原則として「東京都港湾局」へ特殊車両通行許可申請を行う必要があります。東京港臨海トンネルなどでは50cc以下の原付が通行禁止であるなど、独自の規制があるため注意が必要です。

その他の注意すべきケース

私道を通行する場合は、所有者の承諾が必要になり、特車オンライン未対応道路となりますので個別協議となります。

特装車の特車通行許可・車両登録・構造変更・特定用途

車両登録・構造変更(特装架装した場合)

担当は関東運輸局 東京運輸支局になります。

所在地は東京都品川区東大井(鮫洲)

主な手続きとしては、新規登録・構造変更検査(架装により寸法・重量変更)・継続検査(車検)・車両重量変更による自動車税区分変更となり、ダンプ化・クレーン架装などで車両総重量や最大積載量が変わる場合は、構造変更検査が必要です。

特装車の車両登録とは、クレーン車、ミキサー車、タンクローリー、バキュームカーなど、特定の作業目的のために特殊な装置や機械が架装された自動車を、公道で走行できるように運輸支局へ届出・登録する手続きのことです。

特装車の構造変更(構造等変更検査)とは、トラックやバンなどの架装・改造により、車検証に記載された寸法、最大積載量、乗車定員、車体の形状などが保安基準を超えて変わった際、運輸支局で受ける必須の検査手続きです。未実施の場合は違法改造(不正改造車)となります。

なお、特装車(架装トラックなど)の構造変更検査(構造等変更検査)は、車両の長さ・幅・高さ、最大積載量、車体の形状などが車検証の記載事項と大幅に変わる際、保安基準に適合しているかを陸運支局等で確認する検査です。この検査で合格すると車検証の型式に「改」が付き、合法的に走行可能となります。

費用としては、地方税を支払います。運輸支局内にある都税事務所(自動車税事務所)の窓口で、自動車税の申告を同時に行います。

特殊車両通行許可(道路法関係)

寸法・重量が道路法の一般制限値を超える場合は、道路管理者に申請します。

国道(直轄国道)の場合であれば、国土交通省関東地方整備局が窓口になり、東京都道の場合であれば、東京都建設局になります。区道・市道の場合は、各区役所・市役所の道路管理課になります。

つまり東京都内では、国道 → 国、都道 → 東京都、区市町村道 → 各自治体が窓口になります。オンライン申請もできます。

特殊車両通行許可とは、幅2.5m、長さ12m、高さ3.8m、総重量20t(一部25t)の「一般的制限値」を超える特殊な車両が、道路を通行する際に道路管理者(国、自治体など)から許可を得る制度です。道路の構造保全、交通の安全・円滑化を目的とし、無許可通行は違反となります。

具体的な窓口ですが、都道(環七、環八など)を通る場合は東京都建設局(各道路整備保全センター)、国道(1号、20号、246号など)を通る場合なら東京国道事務所(各工区の出張所)、区道・市道のみを通る場合では各区役所・市役所の道路管理課となりますが、オンライン申請もできます。東京のような複雑な経路を通る場合は、国の「特殊車両通行許可オンライン申請システム」を利用するのが一般的です。

運送業(緑ナンバー)で使用する場合

一般貨物自動車運送事業の許可・増車・変更届などは、関東運輸局 東京運輸支局(輸送担当部門)が窓口になります。東京都庁ではありません

緑ナンバー(営業ナンバー)は、運送業者が対価(運賃)を得て、他人の荷物や人間を運ぶ車(事業用自動車)に義務付けられた緑地に白文字のプレートです。道路運送法などに基づく厳しい許可基準をクリアした車両であり、安全性・信頼性が高く、運送業の合法的な営業に不可欠です。

特定用途の行政手続き

タンクローリー(危険物)

危険物関係は各区市町村の消防です。たとえば、東京消防庁は東京都23区および多くの市町村を管轄しています。危険物施設の許可・完成検査・仮使用承認などです。

高所作業車・クレーン

労働安全衛生法関係は、東京労働局が窓口で各労働基準監督署が担当になります。クレーン設置届、性能検査などが必要になる場合があります。

高所作業車(作業床の高さ2m以上)は労働安全衛生法により、転倒・墜落防止措置、10m以上は技能講習、10m未満は特別教育の受講が必須です。無資格やアウトリガーの不張り出しは重大な労働災害に繋がり、労働基準監督署の送検対象となります。特定自主検査やフルハーネス(安全帯)の着用も義務付けられています。

たとえば、クレーンの設置工事の30日前までに所轄の労働基準監督署長に提出しなければなりません(労働安全衛生法第88条)。 例えば着工が7月1日の場合は、5月31日までに提出し、かつ、受理していただく必要があります。

キッチンカー(移動販売車)

東京都は2021年から営業許可のルールが一本化されました。窓口は、都内の保健所(どこか1箇所で許可を取れば、島しょ部を除く東京都全域で営業可能)になります。

ただし、車両の仕込み場所や、給排水タンクの容量(40L、80L、200L)によって扱えるメニューが厳格に決まっています。

なお、東京都内でキッチンカー(移動販売)を営業するには、都内のいずれかの保健所で「飲食店営業(自動車)」の許可を取得する必要があります。これによって都内全域での営業ができるようになります。食品衛生責任者の資格と、施設基準を満たす車両(シンク、冷蔵庫など)が必要で、事前に保健所への相談と図面審査、車両の持込検査が必要です。

行政書士法人アラインパートナーズ

行政書士法人アラインパートナーズは、特殊車両通行許可申請を専門に扱う特車申請代行の行政書士事務所です。全国からのご依頼に対応しており、特車申請の申請件数・対応台数も豊富です。代表行政書士 八木辰男(日本行政書士会連合会 第22172083号)が責任をもって対応いたします。