特殊車両通行許可申請において、「交差点番号」は経路作成において重要なポイントです。特車のオンライン申請では、道路情報便覧との関係や未収録道路の扱いを正しく理解していないと、申請不備や差し戻しの原因になってしまいます。
行政書士の実務視点から、交差点番号の仕組み、道路情報便覧との関係、オンライン申請の入力方法、未収録時の対応、そして注意点まで、道路法や国土交通省の資料、国交省特殊車両ハンドブックをもとに詳しく解説します。

特殊車両通行許可制度の概要(道路法)
まず、前提として、特殊車両通行許可制度は、道路法 第47条(車両の通行の制限)や道路法施行令 第19条(一般的制限値)を根拠法令としています。
一定の寸法・重量を超える車両は、道路管理者の許可が必要です。この許可において最も重要なのが「通行経路の特定」であり、そのために使用されるのが交差点番号です。
交差点番号とは
交差点番号の役割ですが、交差点番号は、特殊車両通行許可において、通行経路を特定するための識別番号です。
オンライン申請システムにおいて経路を特定するための「座標」のような役割を果たします。各交差点に付与された固有番号であり、経路は「交差点番号の連続」で構成されています。
また、許可経路は番号で管理されます。つまり、地図ではなく「番号」で経路を管理する仕組みになっています。
番号の構造としては、一般的に交差点番号は10桁で構成されます。前半6桁がエリアコードで後半4桁が、個別交差点番号になっています。
道路情報便覧とは
道路情報便覧とは、国土交通省が整備する道路データベースのことです。幅員、橋梁、交差点などの情報を収録しており、特車通行可否の判断基礎となり、交差点番号の元データでもあります。また、交差点や曲線部の情報は便覧を基に審査されます。
交差点番号は「道路情報便覧に収録された交差点」にのみ付与されます。便覧未収録ということは、番号なしとなり、別処理が必要になります。
このように特車申請のオンラインシステム(特殊車両通行許可オンライン申請システム)では、経路を選択する際に「道路情報便覧」に登録されている交差点や地点を繋いでルートを作成します。
交差点番号は全国主要道路の交差点に割り振られた固有の識別番号で、通行ルートをデジタルデータとして正確に特定しており、橋梁の補強状態や道路幅員との適合性を瞬時に判定するために使用されています。
便覧収録路線には交差点番号が付与されており、システム上でクリックするだけで経路選択ができます。
道路情報便覧の更新頻度としては、通常、年4回程度の定期更新が行われますが、新設道路や名称変更が即座に反映されない場合があるため注意が必要です。
オンライン申請と交差点番号
オンライン申請では2方式あります
- オンライン申請では、次の経路入力の2つの方法があります。
- 交差点番号入力
- デジタル地図入力
初回申請は地図入力が主流ですが、再申請や包括申請では、交差点番号入力が便利です。
入力のルール
出発地直前の交差点から開始します。目的地直後の交差点まで入力して、途中すべての交差点番号を連続入力します。
上限規制
交差点番号入力は、最大250点です。それを超える場合は経路分割が必要になります。
未収録道路・交差点の対応方法
未収録とは、新設道路・私道・市町村管理道路の一部・便覧未更新エリアのケースが該当します。
- 入力方法ですが、未収録の場合は次の対応を行います。
- ① 「未収録交差点」として入力
- ② 最終交差点から目的地まで路線指定
- ③ 路線名・交差点名を補足入力
また、特例的に「999999」等の入力で未収録扱いとするケースもあります。
名称入力では、交差点番号がない場合、地図上の座標や住所、地点名称を直接入力します。
個別協議(道路法第47条)の可能性もあります。便覧にデータがない路線が含まれる場合、システムによる自動判定ができず、各道路管理者への「個別協議」が発生します。
審査期間が延長されることもあります。個別協議になると、通常の審査期間(約3週間程度)よりも大幅に時間を要することが一般的です。
道路法からの引用です。
(限度超過車両の通行の許可等)
第四十七条の二 道路管理者は、車両の構造又は車両に積載する貨物が特殊であるためやむを得ないと認めるときは、前条第二項の規定又は同条第三項の規定による禁止若しくは制限にかかわらず、当該車両を通行させようとする者の申請に基づいて、通行経路、通行時間等について、道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため必要な条件を付して、同条第一項の政令で定める最高限度又は同条第三項に規定する限度を超える車両(以下「限度超過車両」という。)の通行を許可することができる。
2 前項の申請が道路管理者を異にする二以上の道路に係るものであるとき(国土交通省令で定める場合を除く。)は、同項の許可に関する権限は、政令で定めるところにより、一の道路の道路管理者が行うものとする。この場合において、当該一の道路の道路管理者が同項の許可をしようとするときは、他の道路の道路管理者に協議し、その同意を得なければならない。
注意ポイント
交差点番号の欠落
1つでも抜けると経路が成立しません。差し戻し原因の一番多い事例です。
未収録区間の処理ミス
「未収録」入力漏れは、路線名未記載となります。
分割申請のミス
250交差点を超過した場合、許可遅延の原因となってしまいます。
便覧更新の見落とし
道路情報便覧は定期更新されています。最新データを使用しないと不整合が発生してしまいます。
自治体道路の扱い
国管理道路を含まない場合はオンラインでは不可のケースがあります。
交差点番号と「特殊車両通行確認制度」の関係
令和4年開始の制度では、電子化道路のみ対象となり、即時通行可ということもありましたが、便覧に登録されていない道路は対象外です。交差点番号は電子化が前提となっており、未収録であれば、従来の許可申請が必要になります。
Q&A
まとめを兼ねてQ&Aをつくりました。参考にしてください。
なお、当事務所の行政書士法人アラインパートナーズは、特殊車両通行許可申請代行(特車申請代行)を専門に扱っております。全国からのご依頼に対応しており、特車申請の申請件数・対応台数も豊富です。当記事のご質問やご相談・ご依頼をお待ちしておりますのでよろしくお願いいたします。



