大型トラックやトレーラなど、一定の寸法や重量を超える車両が道路を通行する場合は、特殊車両通行許可が必要になることがあります。複数台の車両を保有する事業者にとって、申請や許可の管理は大きな負担になりがちです。
特車ゴールドでは、一定の要件を満たすことで包括申請を利用できます。この記事では、特車ゴールドと包括申請の仕組みや申請方法、利用する際の注意点について、わかりやすく解説します。
特車ゴールドとは
車両の幅・長さ・高さ・重量が一般的制限値を超える場合や、特殊な構造の車両などが道路を通行する場合には、特殊車両通行許可が必要になることがあります。
特車ゴールドとは、ETC2.0装着車を対象とした特殊車両通行許可の簡素化制度です。一定の要件を満たすことで、大型車誘導区間における経路選択の自由度が高まり、通行許可の更新手続きも簡素化されます。
ETC2.0は、料金決済機能に加えて、道路側のITSスポットと車載器が双方向通信を行うシステムです。特車ゴールドでは、このETC2.0の仕組みを活用します。

包括申請とは
包括申請とは、2台以上の車両をまとめて申請する方法です。同一型式の車両を複数台申請する場合などに、効率的に手続きを進めることができます。
ただし、複数の車両であれば自由にまとめられるわけではありません。包括申請を行うには、次の条件を満たす必要があります。
- 車種が同じ
- 通行経路が同じ
- 積載貨物が同じ
- 通行期間が同じ
これらの条件を満たす場合は、複数台を包括申請することで、車両ごとに個別に申請する場合と比べて手続きの効率化を図ることができます。
特車ゴールドでも包括申請ができる
特車ゴールドでは、以前はトラック・トラクタを1台ずつ申請する必要がありましたが、2019年3月25日から包括申請が可能になりました。
そのため、ETC2.0を装着した複数の車両について、包括申請の条件を満たしている場合は、特車ゴールドを利用しながらまとめて申請することができます。
複数台の車両を保有している運送事業者などにとっては、車両ごとに個別申請する場合と比べて、申請手続きや許可証管理の効率化につながります。
包括申請の仕組みや対象となる車両については、特殊車両通行許可の包括申請について解説した記事もあわせてご確認ください。
特車ゴールドの包括申請の流れ
特殊車両通行許可は、オンラインで申請することができます。特車ゴールドで包括申請を行う場合は、対象となる車両や通行経路などを確認したうえで申請を進めます。
申請の大まかな流れは次のとおりです。
- 申請する車両の情報を確認・登録する
- 包括申請する車両や通行経路などの条件を確認する
- 申請データを作成する
- オンラインで申請する
- 審査後、許可証の交付を受ける
特に複数台をまとめて申請する場合は、車種・通行経路・積載貨物・通行期間など、包括申請の条件を満たしているか事前に確認することが大切です。
包括申請の必要書類
特殊車両通行許可申請では、主に次の書類を用意します。
- 特殊車両通行許可申請書
- 車両の諸元に関する説明書
- 通行経路表
- 通行経路図
- 自動車検査証の写し
- 車両内訳書(包括申請の場合)
- 道路管理者が必要とする書類
包括申請では、複数の申請車両を記載した「車両内訳書」が必要です。また、通行する道路などによっては、地図や軌跡図などの提出を求められることがあります。
なお、オンライン申請では、原則として自動車検査証の写しを添付する必要はありません。ただし、車両などによっては対象とならない場合があります。
特車ゴールドで包括申請する際の注意点
特車ゴールドで包括申請を利用する場合は、対象となる車両や通行条件について事前に確認しておくことが大切です。
包括申請には条件がある
包括申請では、車種・通行経路・積載貨物・通行期間が同じである必要があります。複数台を保有していても、条件が異なる車両を自由にまとめて申請できるわけではありません。
特車ゴールドを利用できる道路を確認する
特車ゴールドは、ETC2.0装着車について、大型車誘導区間における経路選択を可能にする制度です。すべての道路で自由に経路を選択できるわけではないため、実際に通行する経路を確認しておく必要があります。
許可条件を守って通行する
特殊車両通行許可では、審査の結果に応じて通行条件が付されることがあります。許可を受けた車両を運行する際は、許可された範囲や通行条件を守る必要があります。
許可証などを携行する
特車ゴールド制度を利用して通行する場合も、許可証や条件書など必要な書類を車両に備え付ける必要があります。包括申請の場合は、車両内訳書も携行書類に含まれます。
特車ゴールドの包括申請に関するよくある質問
- Q特車ゴールドでも包括申請はできますか?
- A
はい。特車ゴールドでも包括申請を利用できます。以前はトラック・トラクタを1台ずつ申請する必要がありましたが、2019年3月25日から包括申請が可能になっています。
- Q複数台の車両があれば、すべて包括申請できますか?
- A
いいえ。包括申請を利用するには、車種・通行経路・積載貨物・通行期間が同じである必要があります。条件が異なる車両は、同じ包括申請にまとめることができません。
- Q特車ゴールドを利用すれば、どの道路でも自由に通行できますか?
- A
いいえ。特車ゴールドは、ETC2.0装着車について大型車誘導区間における経路選択を可能にする制度です。すべての道路を自由に通行できる制度ではないため、対象となる道路や許可内容を確認して通行する必要があります。
- Q特車ゴールドの包括申請でも許可証の携行は必要ですか?
- A
はい。許可証や条件書など、必要な書類を車両に備え付ける必要があります。特車ゴールドを包括申請した場合は、車両内訳書も携行書類に含まれます。
- Q特車ゴールドの包括申請を行政書士に依頼できますか?
- A
はい。特殊車両通行許可申請を扱う行政書士に申請代行を依頼できます。複数台をまとめて申請できるか判断が難しい場合や、車両情報・通行経路の確認、申請書類の作成に手間がかかる場合は、行政書士への相談も選択肢の一つです。
まとめ
特車ゴールドでは、ETC2.0を装着した車両について、一定の条件を満たすことで包括申請を利用できます。複数台をまとめて申請できるため、車両ごとに個別に申請する場合と比べて、申請手続きや許可証管理の効率化につながります。
ただし、包括申請には車種・通行経路・積載貨物・通行期間などの条件があります。また、特車ゴールドを利用してもすべての道路を自由に通行できるわけではありません。
複数台の車両について特車ゴールドの包括申請を検討している場合は、対象となる車両や通行経路を整理し、包括申請の条件を満たしているか確認したうえで手続きを進めましょう。
特殊車両通行許可申請は行政書士法人アラインパートナーズへ
行政書士法人アラインパートナーズは、特殊車両通行許可申請を専門に扱う行政書士事務所です。代表行政書士の八木辰男が、ご相談から申請まで一貫して対応いたします。オンラインでの手続きに対応しているため、全国の事業者様からご依頼いただけます。
特殊車両通行許可申請は、車両の寸法・重量だけでなく、通行経路や道路の状況なども考慮して進める必要があります。
行政書士法人アラインパートナーズでは、特車申請代行を全国から承っております。特車ゴールドの包括申請を利用できるか分からない場合や、申請の要否、必要書類、通行経路、許可条件などでお困りの場合は、お気軽にお問い合わせください。
参考資料
- 国土交通省 「包括申請のご案内」
- 国土交通省 『特車ゴールド(ETC2.0装着車への特殊車両通行許可簡素化制度)』に関するQ&A




